目ヤニができる理由と対策

はじめに

目ヤニとは、目頭から出る粘り気のある分泌物のことです。少量であれば問題ありませんが、過剰に出たり、色が変わったりした場合は、何らかの目の病気が隠れている可能性があります。今回は、目ヤニができる理由と、その対策について詳しく解説します。

目ヤニができる理由

目ヤニは、以下の原因によって発生します。

1. 目の乾燥
涙が不足すると、目が乾燥し、目ヤニが出やすくなります。ドライアイなどの乾燥性疾患が原因の場合が多いです。

2. 感染症
細菌やウイルスによる感染症（結膜炎、麦粒腫など）では、膿や炎症物質が分泌されて目ヤニを発生させます。

3. アレルギー
花粉やハウスダストなどのアレルゲンが目に侵入すると、ヒスタミンが放出され、目ヤニや充血などのアレルギー症状が出ます。

4. 異物
ホコリやゴミなどの異物が目に侵入すると、それを排出するために目ヤニが出る場合があります。

5. 涙管閉塞
涙が鼻に抜ける涙管が詰まると、涙が排出されずに目に溜まり、目ヤニになります。

目ヤニの色でわかる病気

・透明な目ヤニ
涙が不足している、または花粉などのアレルゲンによるアレルギー反応が考えられます。

・白い目ヤニ
ドライアイや結膜炎などの炎症が原因の場合が多いです。

・黄色の目ヤニ
膿が含まれており、細菌感染による結膜炎や麦粒腫などが考えられます。

・緑色の目ヤニ
緑膿菌などの細菌感染による結膜炎が考えられます。

・血のような赤い目ヤニ
目やまつげの根元にあるマイボーム腺が炎症を起こすマイボーム腺炎や、結膜の血管が破れる結膜下出血などが考えられます。

目ヤニの対策

1. 目の乾燥対策
ドライアイの人は、涙の分泌を促す目薬の使用や、加湿器の設置などが効果的です。

2. 感染症の治療
細菌感染による目ヤニの場合は、抗菌目薬や抗菌薬の投与、ウイルス感染による目ヤニの場合は、抗ウイルス目薬や軟膏の塗布を行います。

3. アレルギー対策
アレルゲンの特定と回避、抗アレルギー目薬の使用などが効果的です。

4. 異物の除去
ホコリやゴミなどの異物は、流水で優しく洗い流します。

5. 涙管閉塞の治療
涙管閉塞が原因の場合は、涙管を洗浄したり、涙点プラグを挿入したりして、涙の排出を改善します。

よくある間違い

1. 目ヤニを無理やり取る
目ヤニを無理やり取ると、傷や感染の原因になります。

2. 目をこする
目をこすると、炎症や感染を悪化させる可能性があります。

3. ステロイド目薬の長期使用
ステロイド目薬は炎症を抑える効果がありますが、長期使用すると副作用が出る場合があります。

4. 市販の目薬を安易に使用
市販の目薬には、ステロイドが含まれているものがあります。自己判断で使用すると、逆に症状を悪化させる可能性があります。

FAQ

Q1. 目ヤニが出たらすぐに病院に行くべきですか？
A1. 過剰に出たり、色が変わったり、痛みや充血を伴う場合は、速やかに眼科を受診してください。

Q2. ドライアイに効果的な目薬を教えてください。
A2. ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸ナトリウムなどの保湿成分が含まれた人工涙液がおすすめです。

Q3. アレルギー性結膜炎の予防法を教えてください。
A3. アレルゲンを特定し、アレルゲンとの接触を避ける、抗アレルギー目薬を使用する、コンタクトレンズを避けるなどが効果的です。

体験談

＜体験談1＞
「目ヤニがずっと出ていたので、ドライアイだと思って市販の目薬を使っていました。しかし、症状が改善せず、眼科を受診したところ、麦粒腫でした。抗菌目薬を処方してもらったら、すぐに治りました。」

＜体験談2＞
「花粉症で、毎年ひどい目ヤニが出て困っていました。眼科で抗アレルギー目薬を処方してもらったところ、症状が大幅に改善しました。今は、花粉の時期も快適に過ごせています。」

＜体験談3＞
「お風呂上がりに目にゴミが入ってしまい、激しく目ヤニが出ました。すぐに流水で洗い流したら、それ以上症状は悪化しませんでした。」

まとめ

目ヤニは、さまざまな原因で発生する一般的な目のトラブルです。過剰に出たり、色が変わったりした場合は、目の病気が隠れている可能性があります。自己判断で治療せず、早めに眼科を受診することが大切です。また、目の乾燥を防いだり、感染症やアレルギーを予防したりすることで、目ヤニの発生を抑えることができます。健康な目を保つために、正しい知識を持ち、適切な対策を講じましょう。